麻酔科について

当科は手術麻酔を担当するだけではなく、手術前の全身状態を把握し麻酔方法や合併症などについて説明を行った上で適切な手術中及び前後の麻酔・全身管理を行います。麻酔科術前外来では、麻酔科専門医による手術前診察、評価、個々の症例における麻酔の説明も行っています。外科系医師、看護師等スタッフと協力し、患者さまがより良い環境で手術を受けられるよう日々努力いたしております。

手術室では、緊急(主に帝王切開術)の手術にも24時間対応できるよう麻酔科・手術室看護師ともに体制を整えております。また、産科医師、病棟看護師との連携を重視し、皆様が安全安心にお産に臨めるように最善を尽くしていきます。

出産に関わる麻酔は、
① 妊娠中の麻酔
② 出産時の麻酔(帝王切開術)
③ 無痛(和痛)分娩の麻酔
に大別されます。

ここでは、緊急度が高い、帝王切開術の麻酔に関して簡単にご説明します。
手術の麻酔といえば、全身麻酔を思い浮かべることが多いと思いますが、帝王切開の麻酔では一般的に全身麻酔を避けた方が良いとされています。妊婦さんの全身麻酔では、誤嚥性肺炎(嘔吐物が肺に入ってしまう)や気道確保困難(呼吸の維持が難しい)の危険性が高いことや胎児にも麻酔がかかってしまうことが理由です。

このため、帝王切開術の麻酔には脊髄くも膜下麻酔(下半身麻酔)や硬膜外麻酔が選択されます。(状況により全身麻酔を選択する時もあります)

麻酔動画